【会社みせて】リアル下町ロケット!?若き3人の挑戦「町工場が提案するボールペン」開発物語。

こんにちは!編集長のタカシ@JJです。

突然ですが皆さん「ペン回しってやったことあります?」

 

指を使って巧みにペンをぐるぐる回すやつ。ちなみに僕は最後にペン回しをしたのが高校生時代。学生を経験したことのある方なら結構な確率で回してるあれです。

今回は東成区にあるプラスチックや金属の切削加工を得意とする会社が「ペン回し用のペンを作ったらしい」ということを聞きつけたので実際にお話を伺ってきました。

 

東成区は神路公園の近くにある会社「湯本電機株式会社」にやってきました。

今回はその「湯本電機株式会社」の方にサクッと”どうしてペン回し用のペンを作ったのか?”という謎を紐解いていこうと思います♪

 

今回の助っ人さん

早速会社の応接間らしきところに通して頂きました。

ん?

あなた誰?と思った方もいるのでは!?

今回助っ人としてインタビューを手伝ってもらったのが、以前取材させてもらった東成区東中本にある「新☆樂山」の店主 ナオミJJ。インタビューの風景を撮影する間、会話を進めてもらう進行役として参加してもらいました。正面向いてる写真を撮り忘れたんですが、お許しを♪

ナオミJJ

本庄中学校の前にあるお店「樂山」の店主。面白いことが大好きで直感に従い行動する感覚派。ざっくり、適当、大体をモットーに楽しく暮らす東成区民。何かと自分のお店に人を読んでイベントを開催しようという癖がある。パンダが異常に好き。▷過去記事

 

 湯本電機という会社。

タカシJJ
(右から)山村さん、國井さん、澤井さん、そして現場で仕事してる丸山さん、今日はよろしくお願い致します!!

 

右から営業・サポート山村さん、アイデア製品管理の國井さん、経理担当 澤井さん、製造担当の丸山さん。

一同:よろしくお願い致します。

山村さん
初めましてよろしくお願い致します。すいません突然来てもらって。
タカシJJ
いえいえ、ただビックリしてるんですよ。御社はプラスチックや樹脂の加工を専門とされてるんですよね?

 

 

 

山村さん
おっしゃる通り元々プラスチックや樹脂を削って機械の精密部品などを製造しています。10年弱ぐらい前から金属の方も扱ってましてロボットのアームの部品を作ったり、ロケットの部品を作ったり。 JAXA だったり、ホリエモンさんがされてるロケットプロジェクトにも「どれ!?」って言われるぐらいちょっとした製品なんですが参加させてもらってます(笑)
タカシJJ
ということは北海道に行かれたり
山村さん
「いつでも来てください」っていう感じでおっしゃってくださってるんですけどもね。まだ行けてないですね。
タカシJJ
プラスチックや樹脂加工と言われても正直ピンときてなかったんですが、JAXAやホリエモンの話を聞いたとたんになんか凄い会社!?って気がしてきた(笑)
山村さん
あとは食品関連の機械とかって食品衛生法の絡みもあって樹脂を使ったものをよく使うのでそういった部品なども製造しています。
タカシJJ
いや~ロボットやロケット、それに食に関わる機械の部品まで幅広い!!そんな会社が東成区あったなんて!!
山村さん
そんな中ですね、「面白いもの作ろうか」っていう話になりまして若い人たち3人を選んでなんかやろうかって。そしたら彼(國井さん)がペン回しが得意と….
タカシJJ
いやいやいやいや!ちょっと待ってください!ちょっと飛ばしすぎですよ(笑)だって普通にね会社で仕事してて「何か面白いことできないか」みたいな話が上がったとしても、実際にプロジェクト化する企業なんて、ほとんどないんじゃないですか。そもそも有言実行的な企業文化みたいなものがあった会社なんですか?

 

 

山村さん
元々はなかったですね
タカシJJ
ないのかーーーーーーい(笑)
山村さん
社員も20人程度だったんですが、今年社長が三代目に変わり、2~3年前から大きく変わりまして、どんどん若い人を入れて今では40数名ほどになりました。さらに色々な金属を扱ったり、3 D プリンターを導入してみたり、ベトナムに工場作ったりと変革を進めています。そんな中「いつかは自社商品を」と言う話が、ずっとあったのはあったんですけれど普通にやると開発費も莫大なものになるので。まだそこまでは中々できないので「何かできないか?」ということで頭をひねってですね、彼がペン回しを…
タカシJJ
はははは。それを社長が承諾したっていうそれがすごいですね
山村さん
かなり乗り気でしたね。
タカシJJ
でも何か他にもあったでしょ!?いきなりペン回し用のペンだったんですか?
山村さん
そうですね~「回せるペンっていいな」みたいな話が出て、一度やってみようか!となって「製造の丸山くんと三人でペン回し考えてみて」と言う流れですね。販売するなら在庫を抱えるわけにもいかないので、彼らが考えてクラウドファンディングで売り切りみたいな形での運営だったり、その交渉や、どこに載せるかなどすべて任せました。それぞれ違う分野(アイデア・品質管理/製造/経理)の3人を集めたというのも良かったと思います。

 

選ばれた若き社員たち。

タカシJJ
若い御三方は急にそういう話を振られてはじめはどう感じたんですか?
澤井さん
まず現実感がなかったんで本当にやるのかな~みたいな3人で会議室に集まって何もすることないな~ってぼやいてましたね。なので最初は全然アイデアが思いつかなかったです。
國井さん
そんな中、雑談してたらちょうどハンドスピナーが流行ってた時期だったので「ペン回し用のペンを作ろうか」っていう話になって社長に通したら 「OK」 っていう話になりました
ナオミJJ
OK 」出した社長もすごいけど、「いやそれはちょっと」っていう話にはならなかったんですか?
國井さん
いや~なかったですね。ハンドスピナーが流行ってたのも後押しして「アリかもな」っていう感じでした。社長もペンを回されるので、それもあって面白いかもしれないなていうことになったのかもしれません。正直言うと止めて欲しかったですよね(笑)
ナオミJJ
はははは(笑)まさか本気でOKもらえるとは。それはここだけの話?社長に言いました?
國井さん
ここだけの話です(笑)

ナオミJJ
最高(笑)

澤井さん
なんか没になったら没になったでメンバーが変わるかもしれないっていう話もあって。。。通ってしまったんで、じゃあこれでやり切ろうと思って、そこからはみんなで案を出し合って進めていきましたね。

商品の開発秘話。

タカシJJ
試作品ってどのくらい作ったんですか?
國井さん
試作段階のころからボールペンの各部品をわけると100本分くらいですかね。
澤井さん
もう止めたいな~もうやばいぞっていう状態でしたね。正直この値段でもキツイっていう…
ナオミJJ
ああ!そうか経理的には予算の限界があるから止めて欲しいっていう限界点が見えてるんやね。面白いなあ~
タカシJJ
0から作るって全然イメージ湧かないと思うんですが、いきなりいかにもっていうボールペンな形状にたどり着いたんですか?
國井さん
いや途中脱線しまくってタケノコやバナナみたいな形状をつくったり、しまいにはタケコプターみたいなものもつくりましたよ(笑)
ナオミJJ
もはや道を見失ってる(笑)

 

國井さん
最初は形状を決めるところからだったんで、持ちやすいもので回してみて…最初は長かったりして、かっこよくないな~と。だからまずは外形から考えたんです。回しにくい形状でかつちょっとデザイン性を重視してそれでも回しやすくしたいなと思って。そして出来上がった最終系の形、回しにくいんじゃないかという指摘・意見があったんですよ
ナオミJJ
えっ!?
國井さん
先日プロの方にも絶対回しにくいやろうって言われてたんですけど、回してもらったら意外と回しやすいっていわれました。端に重さがくるように内部の削り方を調整して遠心力を使って回しやすい構造を創っています。実際にまわしてみましょうか

 

 

タカシJJ
おおおおお~~~~~!!!國井さんやりますね!!これはあれでしょ?売り切りなんで通常で販売されるってことはないんですよね?

 

澤井さん
今のところは予定はないですね。クラウドファンディングの終了する11月末までの売り切り予定ですので購入先がクラウドファンディングサイトのみになっています。

 

ちなみにプロジェクトは早々に目標金額を達成したそうです!!(出典:Makuakeより)

 

ナオミJJ
欲しいなあ~
澤井さん
ぜひMakuakeのサイトから購入してください(笑)

 

起業を疑似体験する。

タカシJJ
アイデアを出す、製造の人はわかるんですけど、経理として呼ばれるというのはどういう気持ちでした?なんで?ってなりませんでした?
澤井さん
いきなりだったんで、オレあんま知識ないけどって思いました。
國井さん
ただ販売価格とかも含めて企画、開発、製造までするんでちゃんと採算がとれるようなチーム構成になってると思います。設計から開発、そして採算もちゃんと考え営業もかけてといったトータル的にどういう風に導線をひいていくかなど考えることは多岐にわたり、本当に起業したような疑似体験ができました。
ナオミJJ
ほんまに小さい会社みたいやわ!凄い!
タカシJJ
そもそもこの企画はいつから始まって、期限もあったんですか?
國井さん
今年入ってからですね。社長が厳しい方で、期限を決められてたので急ピッチで仕上げる必要がありました。
ナオミJJ
でも通常業務をやりながらでしょ?
澤井さん
はいそうです。
タカシJJ
しっかりしすぎーーー(笑)

 

プロジェクトを通して得たものとは?

 

タカシJJ
このプロジェクトやってみてどうでしたか?

國井さん
やっぱり、みんなもそうと思うんですけど、経営者目線というのがわかるようになったというか。いろんなところに気を配ってスケジュール管理して追っていってちゃんと商品も完成させて販売までするっていう責任をすごい伴うサイクルなんで。1つの商品を通してそのことを経験できたのは大きいですね。

 

 

タカシJJ
取引先や関連会社など周囲からの反応はどうでしたか?
國井さん
実際に口頭で説明したり、メルマガやクラウドファンディングを利用したことである程度の反応はありましたね。ただやれば知ってもらえるか?というとそうでもないので色んな工夫をしながら地道な活動が必要なことも分かりました。
タカシJJ
今後も第2段、第3弾と継続されていきそうな社内プロジェクトですね
澤井さん
そうですね。きっとやる予定ではあると思います。

 

製造部の丸山さん

 

そんなわけで面白い話を聞いた後プロジェクトを任された3人のうち仕事をしていてインタビューに登場できなかった製造担当の丸山さんに会いに連れていってもらいました!!

 

なんか工場といっても様々で、湯本電機株式貨会社の工場はめっちゃ綺麗で清潔。扱う商品によって現場の状況は全然違うのかもしれませんね。

 

 

ということでこちらが製造担当の丸山さん。笑顔が素敵な好青年でした!!がっつり仕事中にも関わらず撮影させていただいてありがとうございました!!

 

取材を終えて

中小企業をはじめ、ものづくりの現場も業界の縮小傾向や跡継ぎ問題など様々な問題もあり工場や会社をたたむことが多いと聞きます。

そんな中、新社長のもと、新しいことに取り組む若い世代の活躍は正直眩しいーーー!!!

地元にこんな愉快なチャレンジをする会社があったなんて。面白いことにチャレンジする、まだまだ知らない会社や工場を発掘していけたらと思います!!

最後に現在もクラウドファンディング中の(11月一杯)町工場がつくった”癖になる回し心地のGyro(ジャイロ)”を回すプロの妙技でお別れです♪

 

今回取材させてもらった湯本電機株式会社の”くせになる回し心地Gyro(ジャイロ)”を記事を読んで「欲しい!」「応援したい!」と思った方はぜひ購入先であるクラウドファンディングサイトへ。※クラウドファンディングの終了する11月末までの売り切り予定

 

出典:Makuakeより

 


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